今回は俳人「種田山頭火」が歩いた豊後路をご紹介しました。
山頭火といえば季語や五・七・五という俳句の基本にとらわれず、自身のリズム感を重んじる「自由律俳句」を詠んだ事で知られています。
番組では、山頭火が道程を巡りましたが、取材当日は気持ちがいい快晴。
山頭火が歩いた当時は、風が吹き、雨が降ったりした時もあったのでしょうが、彼が詠んだ句と照らし合わせて訪れてみると、その時代の情景が思い浮かぶようでした。
型にとらわれない山頭火の俳句は、そのひとつひとつに彼のストレートな思いが込められているように感じました。
また山頭火といえば、俳人であるとともに、大の酒好きであったことでも知られています。彼は酒と俳句について「肉体に酒、心に句、酒は肉体の句で、句は心の酒だ」と語っています。
彼にとって俳句と酒は切っても切れないものだったのでしょう。
最晩年の日記には「無駄に無駄を重ねたような一生だった。それにたえず酒を注いで、そこから生まれたような一生だった。」と記しているそうです。
山頭火は58歳でこの世を去りました。
辞世の句は「もりもり盛りあがる雲へあゆむ」
この句を詠んだとき、山頭火にはどこでみた雲が思い浮かんでいたのでしょう。
床から見る雲だったのか、旅の途中で見た雲だったのか。
その雲が今回訪ねた場所で見ていたものだったとしたら、大分県民としてうれしいことだなと思います。
季節は秋、外に出かけるには最高のシーズンです。
山頭火が歩いた路を、自由な句を創作しながら歩いてみてはいかがでしょうか。
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