竹は日本人にとってごく当たり前のような存在。
山に行けば竹林があり、春にはたけのこを楽しみ、
夏には短冊を飾ったり・・・
私たちの生活の中に自然ととけこんでいるものだ。
祖母が「いい笊を買わないとすぐだめになる」なんて言っていたが、今回の撮影で確かにそれを感じることができた。
とにかくとてもとても手間がかかっていて、機械というものが出てくることはなく、全て手作業。
見た目がよくなるように、強度を高めるために・・・と様々な工夫か凝らされている。
森上さんは、過去には花かごなどを作っていたということだったが、最近では現代アートの作品がほとんど。
真っ直ぐに目標を見据えてしなやかに作品を作る方だ。
今年の3月にはメトロポリタン美術館にも作品を出品し、
収蔵されている作品もあるんだそうだ。
この流れるようなデザインは竹ヒゴがしなるその流れをそのまま生かして編んでいくんだとか。
大体のデザイン構想は持ちながら、あとは竹のしなりに任せるそうだ。
とはいえこんなに細い竹ヒゴのしなりを感じとって編んでいく森上さんの感性が本当に素晴らしいと思う。
竹ヒゴを作るのも職人の仕事だが、
慎重に持たなくては折れてしまうんじゃないかと思うくらい細くて繊細。
驚かされることばかりだった。
大分県で唯一の伝統的工芸品「別府竹細工」というのは大分県の方々にとっては周知の事実かもしれないが、こんなにも素晴らしい作品が作られていることをもっと知ってほしい。
そして大分人として誇りに思ってほしい、そんな気持ちにさせられた。
0 件のコメント:
コメントを投稿