隣県の熊本をはじめ、大分でも被害をもたらした4月の地震。
未だ余震が続いていますが、被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。
さて、今回は玖珠町出身の児童文学者 久留島武彦についてご紹介しました。
玖珠町は「童話の里」としても知られ、町のいたるところに童話に関するモニュメントが設置されています。
番組内では紹介していませんが、三島公園にある桃太郎の銅像もそのひとつ。
この桃太郎の銅像は、昭和13年に久留島武彦の提唱により北九州に建てられ、昭和25年に玖珠町へと寄贈されたものなんです。
この銅像を制作したのが渡辺長男。実は銅像作家の第一人者であり朝倉文夫の実兄なんです。そのため、芸術的にも非常に優れており、町の指定有形文化財にもなっています。
今回、久留島武彦が森藩藩主の末裔である事は知っていたのですが、キリスト教の洗礼を受けているのは、この取材で初めて知りました。
土地の主でありキリスト教の洗礼をうけているということで、大友宗麟を思い出してしまいました。
久留島武彦は、クリスチャンであることを叔父に大反対され、布教活動を大々的に行う事はなかったのですが、この時の出会いが児童文学者、そして口演童話活動へとつながっていきます。
現在も「ひこわの会」のみなさんをはじめ、久留島武彦の思いを受け継いだ方々が子どもたちに童話を話し聞かせています。
「ひこわの会」の方々もおっしゃっていましたが、このような活動や久留島武彦の思いは、末永く受け継いでいってほしいものです。
晩年、久留島は「チャンス」という演目を口演することが多かったそうです。
もしかしたら、自分の生い立ちと重ね合わせ、口演童話を通してその思いを伝えたかったのかもしれませんね。