2018年7月7日土曜日

<7月の放送>日本画家 高山辰雄



今回は日本画家 高山辰雄をご紹介しました。
大分県は古くから多くの芸術家を輩出しています。
代表的な人物として田能村竹田、福田平八郎、朝倉文夫、
宇治山哲平がいます。高山辰雄もその代表的な一人です。

私自身、高山辰雄は名前は知っていましたが、彼の作品ついての
知識は全く皆無で、今回の番組を通して作品をはじめ、その考え方や
人生観を知ることができました。
一人の芸術家の作品や人生を追うことで尊いことに触れた様な気に
なります。

その高山辰雄は幼少のころから田能村竹田や福田平八郎の作品に
触れることが多く、ものごこころつく頃には画家を志していたと
言います。
自らが目指した絵画で、高山は人をテーマに描き続けました。
時代とともに影響を受けた画家よって作風の変化はあるものの
本来のテーマである人は晩年までぶれることはありませんでした。
晩年の作品には風景が多く見られます。ふるさと大分を思い描かれた
自然はどことなく人の温かさにも似た、やさしさを感じます。

私自身がその作品で一番感銘を受けたのが、最後に描かれた自画像です。
その自画像には色がなく杖をついた高山自身の姿を描いています。
顔ははっきりと描かれずぼんやりとしています。
彼自身がどんな思いで自分と向き合い、何を考えその作品をつくったのか
ははっきりとしたことは言えませんが、それは答えでなく、ひとつの疑問
だったのではと思います。
人をテーマに描き続け、最後は自分という人に目を向けたこと、それは人って
何、自分って何、そんな純粋で素朴な疑問を最後の作品が語りかけてくる様な
気がしています。

そんな芸術家の最後の作品は一見の価値があると思います。
ぜひ、OPAMで開催中の人間・高山辰雄展へ足を運んでみてはいかがですか。



<視聴者プレゼント>


今回は番組をご覧のみなさまに高山辰雄展の図録を抽選で
4名のみなさまにプレゼントいたします。

<風之荘のお知らせ>


今回は6月6日、大道町の風之荘本館で開催しました平成29年度 物故者慰霊祭の模様をお届けいたしました。今回の慰霊祭のテーマは主人公、誰しもが人生の主人公であり、その責任者であることを意味しています。そのテーマに沿ってつくられた祭壇は独創的で、祭壇上の故人様の名簿のスクリーンにプロジェクターを2台使用して、映像やスライドを上映しました。
風之荘では初の試みでしたが、途中スライドがフリーズするなどのトラブルがあり、絵本の朗読の際、イラストのスライドを流す予定でしたがパソコンのアプリが突如動かなくなり、絵本の朗読が簡素になってしまいスタッフとしてはお見苦しい限りで申し訳ありませんとしか言いようがありませんでした。
幸いにしてその時は花の映像だったのでその場をしのぐことはできましたが次回はそういった部分も改善したいと考えています。裏方のお話で恐縮します。
ともあれ多くの方にご参列いただきました物故者慰霊祭は今後も風之荘で開催する予定です。