2020年1月13日月曜日

1月の放送<今上天皇と大分>


前回放送の「上皇陛下来県の軌跡」に続き、今回は「今上天皇と大分」
と題して今上陛下が過去にご来県された足跡をご案内しました。

今上陛下は、過去に13回も大分県を訪れています。
はじめに訪れたのは、1979年の学生時代。当時、浩宮さまは学習院大学の史学科を
専攻され、中世の日本史に関心を持たれていたようで研究旅行で2度ご来県されています。この研究旅行では国東半島の六郷満山の史跡、臼杵石仏、宇佐神宮など大分を代表する歴史遺産をご見学さています。その際に、今上陛下は案内人に専門的な鋭いご質問されるなど、大分の歴史に興味を持たれていたようです。

以後、県内で行われた様々な行事に御臨席された陛下ですが、プライベートで
何度か訪れた場所があります。それが豊後高田市の田染荘です。
田染荘は中世日本の原風景が未だに残る宇佐神宮の荘園です。
2010年には「田染荘小崎の農村景観」の名称で国の重要文化的景観として
選定された美しい場所です。中世の日本史に関心が深かった今上陛下は、2007年の第1回アジア・太平洋水サミットにおいて田染荘についてお話をされました。
また両陛下は障害者のスポーツ大会や福祉施設など、障害を持った方へのご配慮もあつく、関係のある場所へのご訪問やご視察なども多く行われています。

こうした公務を通して、今上天皇両陛下は、ご来県され、大分をどのように
感じたのでしょうか。大分を客観的に見ると、自ずとその答えが浮かんできませんか?私たちひとりひとりが、もっと大分のことを知らないといけませんね。

1月のプレゼント


今月は、大分市美術館のミュージアムグッズを抽選で3名のみなさまにプレゼントいたします。

2019年12月11日水曜日

<12月の放送>「上皇陛下 来県の軌跡」

 
今回は現在は生前退位された上皇陛下と上皇后みちこ様が大分に
来県された際の軌跡をたどりました。
両陛下が過去に来県された機会は10回です。

昭和41年 第21回 国民体育大会 夏季大会
     第2回 全国身体障害者スポーツ大会
昭和50年 第1回 極東・南太平洋身体障害者スポーツ大会
昭和52年 第1回 全国育樹祭
昭和56年 第1回 全国豊かな海づくり大会
昭和60年 第5回 大分国際車いすマラソン大会
平成12年 第51回 全国植樹祭
平成20年 第63回 国民体育大会
平成27年 太陽の家創立50周年記念式典
平成29年 福岡・大分豪雨被災地見舞い


 
両陛下が来県された場所の多くは現在私たちも気軽に訪れることが
可能な場所も多くあります。別府市にある志高湖には昭和天皇が
来県された際の記念碑があり、また豊後大野市の県民の森には当時の
式典会場がそのままに残されており、記念碑も見ることができます。
安全上や防犯面の配慮から陛下が植樹された木がどれかはお伝えする
ことはできませんが、現地に足を運び、当時の木々がどう成長したのか
確認することで、より式典や陛下の思いを感じることができるのです。

過去10回県内各地を訪れ、その度に県民の心の支えになってくださった
両陛下に、このタイミングで感謝の気持ちを伝える意味でも、お2人の
来県の軌跡を辿ってみてはいかがでしょうか?
 
 
 


<12月のプレゼント>

 今回は「小鹿田焼」を抽選で3名の方にプレゼントいたします。

2019年11月10日日曜日

11月の放送「大分のキリスト教史」

 

今回は大分に伝わり広まったキリスト教の歴史について迫りました。
大分でのキリスト教の始まりは大友宗麟とフランシスコ・ザビエルの出会いがきっかけです。
この2人の出会いにより府内を中心にキリスト教は広まっていったのです。


さて、時は流れキリスト教が禁教の時代のお話に移りますが、この頃のキーワードといえば誰もが知っている「踏絵」ではないでしょうか?
今回の展示でもご紹介されていましたが、私は教科書でしか見たことがなかったので最初の感想は「本当に存在したんだ」という思いが強かったです。
そんな踏絵ですが今回「板踏絵」と「真鍮踏絵」の2つが展示されていました。
板踏絵はキリスト教徒から没収したものをそのまま板にはめ込んだタイプで、真鍮踏絵は幕府が没収したものに似せて作ったものです。
この2つ比べるとそのディティールには明らかな差があります。
これは、幕府が作る際にはそこに描かれた絵の意味や信仰の対象に重きをおいておらず、形を似せることに注意して作られているように感じます。
これにより、真鍮踏絵は一部のキリスト教徒にとっては踏絵としての意味をなさなかったと言う学者の方もいらっしゃるようです。
確かにここまでぼんやり描かれていたらこれは「イエス様ではない」と思宇ことができ、踏みやすかったかもしれませんよね。
信仰をを続ける人とそれを絶つ人、それぞれの間の溝はいろんな意味で深かったのだと感じさせられます。

そういえば大分県立先哲史料館の次回の展示は大友宗麟に関わるものになるそうですよ。
この番組と併せて見に行くと新たな発見があるかもしれませんね。
 

11月のプレゼント



今回は「南蛮菓 ざびえる」を抽選で10名の方にプレゼントいたします。

2019年10月4日金曜日

10月の放送 来豊者 彼らが見たおおいた


今回は大分県立歴史博物館で開催中の「来豊者 彼らが見たおおいた」にお邪魔し、おおいたを訪れた人が見たおおいたをご紹介しました。

現在大分ではラグビーW杯が開催されおおいに盛り上がっています。
メイン会場の祝祭の広場では、大分で試合のある各国のグルメなどが並びパブリックビューイングが楽しめ、連日連夜様々なイベントが開催され多くの人々が足を運んでいます。

観光客を大分に迎えるにあたり、今回解説をお願いした村上さんは
「大分の歴史や文化を知らなければ大分の魅力を相手に伝えることができない」というニュアンスのコメントを残していました。
まさにその通りなのです。

大分に来た観光客に対して私たちは何をしなければならないのか?
それは道案内であったり、一緒に盛り上がることであったり、居酒屋でおすすめのメニューを選んであげたりなども素敵なおもてなしと言えるでしょう。
しかし、1番やらなければならいことがあります。
それは大分の魅力を私たち自身が私たちの言葉で発信するということなのです。
大分とはどんな風土でどんな街であるのか?訪れる人たちはきっと知りたいと思っているはずです。
それには大分について歴史や文化、そして誇るべきものに詳しくなければならないのです。
この展覧会を通して大分に少しでも詳しくなり、外からやってくる来豊者のみなさんに大分の魅力を伝えられるキッカケになれば素敵だなと感じました。

是非この機会に県外の方、さらには海外の方と触れ合い、大分の魅力を発信していきましょう。